【屋上の防水工事】ウレタン・FRP・シート・アスファルトの違い、選び方を徹底解説


お住まいやビル、店舗などの屋上は傾斜が少なく、水はけの良い防水工事が欠かせません。
防水工事は大きく分けて4つあり、ウレタン防水・FRP防水・シート防水・アスファルト防水があります。
これらのどの工事が向いているかは、屋上の形状や面積、環境、予算などによって異なります。
今回は、4つの防水工事の特徴の違い、選び方を分かりやすく解説します。
屋上の防水工事を予定されている方は、ぜひご参考になさってください。
屋上防水工事とは?なぜ必要か


屋上防水工事とは、建物の屋上・陸屋根・バルコニーなどに防水層を作り、雨水の浸入を防ぐ工事です。
新築時には必ず施工されますが、年月とともに防水層は劣化します。
一般的な防水材の耐用年数は10〜20年が目安とされており、定期的な点検と再施工が不可欠です。
もし防水工事を怠った場合、雨漏りが起こるリスクが高くなります。
雨漏りは天井・壁のシミや剥がれにとどまらず、鉄筋の腐食やコンクリートのひび割れを引き起こし、最悪の場合は建物の耐震性にも影響します。
修繕費用は放置するほど膨らむため、異常を感じたら早めに対処しましょう。
こんな症状が出たら要注意
以下のうち、1つでも当てはまる場合は、できるだけ早めに防水工事を行っている業者に相談をしましょう。
①防水層のひび割れ・膨れ・剥がれ
②コンクリートの白い粉状物質
③室内天井・壁のシミや黒カビ
④ドレン(排水口)周辺の詰まり・亀裂
4つの防水工事の特徴
では、具体的に防水工事はどんな工法があり、それぞれどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
①ウレタン防水


液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水膜を形成する工法です。
現在、国内で最も広く普及しており、マンション・ビル・戸建てのベランダなど幅広い用途に対応します。
液体状の材料を刷毛やローラーで塗布するため、複雑な形状や突起物・配管周りの処理が得意です。
工法には「密着工法」と「通気緩衝工法(絶縁工法)」の2種類があり、既存防水層の上から施工する改修工事では、下地の水分を逃がせる通気緩衝工法が推奨されます。
| 耐用年数 | 約10〜15年 |
| 工事費用目安 | 約3,000〜7,500円/㎡ |
| 施工難易度 | ★★★☆☆ |
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 複雑な形状・狭小部にも対応 継ぎ目なく仕上がる 比較的安価 補修しやすい | 施工時に臭気がある 乾燥・養生時間が必要 紫外線で劣化しやすい 仕上がりが職人の技術に依存する |
②FRP防水


FRP(Fiber Reinforced Plastics)防水は、ガラス繊維強化プラスチックを用いた工法です。
軽量で高強度なため、人が歩く機会の多い屋上や、自動車が乗る駐車場デッキなどに多く採用されています。
硬化後は非常に丈夫で、耐薬品性・耐摩耗性にも優れています。
ただ、硬くて伸縮しないことから木造住宅など動きの大きい建物では下地の動きに追従できず、ひび割れが生じることがあります。
| 耐用年数 | 約10〜15年 |
| 工事費用目安 | 約4,000〜8,500円/㎡ |
| 施工難易度 | ★★★★☆ |
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 軽量かつ高強度 耐薬品性・耐摩耗性が高い 硬化が速く工期が短い 歩行用途に最適 | 硬いため割れやすい場合がある 広い面積には不向き 施工時に強い臭気 木造住宅との相性は要確認 |
③シート防水


シート防水は、塩化ビニールまたは合成ゴムなどを素材としたシートを貼り付ける工法です。
工場生産された均一なシートを使うため、品質が安定しており、大面積の屋上に向いています。
工法は大きく「機械的固定工法」と「接着工法」の2つに分かれます。
機械的固定工法はビスでシートを固定するため下地の含水率を問わず施工でき、改修工事で特に選ばれています。
接着工法は密着性が高く防水性能に優れます。
| 耐用年数 | 約10〜20年 |
| 工事費用目安 | 約3,500〜9,000円/㎡ |
| 施工難易度 | ★★★☆☆ |
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 品質が均一・安定している 広い面積に対応可能 下地の状態を問いにくい(機械固定) | 複雑な形状部分の処理が難しい シートのジョイント部が弱点 接着剤が劣化すると剥がれの恐れ |
④アスファルト防水


アスファルト防水は、溶融したアスファルトにフェルトや合成繊維シートを積層する歴史ある工法です。
高い防水性と耐久性が特徴で、大型建築物の屋上に多く採用されてきました。
工法は複数あり、熱工法では250〜270℃に溶かしたアスファルトを使うため非常に高い防水性を発揮しますが、施工時に煙・臭気・火災リスクが伴います。
トーチ工法はバーナーでシートを炙って溶着する方法で、熱工法より施工しやすい改善版です。
常温工法(冷工法)は常温粘着タイプのシートを積層するため煙・臭気が少なく、都市部の改修工事で注目されています。
| 耐用年数 | 約10〜20年 |
| 工事費用目安 | 約3,500〜9,000円/㎡ |
| 施工難易度 | ★★★☆☆ |
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 防水性・耐久性が最高水準 多層構造で信頼性が高い 大規模建築物に適している | 工事費用が高い 熱工法は臭気・火気の問題 施工に高度な技術が必要 工期が長くなりやすい |
失敗しない選び方4つのポイント


防水工事の選択を失敗すると、費用の無駄だけでなく建物の損傷につながります。
以下の4つのポイントを押さえておくことで、後悔のない工事選びができます。
1.建物の構造・用途で工法を絞る
RC造の大型ビルにはアスファルト・シート防水が向き、戸建てのベランダにはウレタン・FRP防水が適しています。
木造建物にFRP防水を使う場合は下地処理に注意が必要です。
建物の動き(たわみ・振動)が大きい場合は、伸縮性の高いウレタン防水を検討しましょう。
2.新築か改修かで選択肢が変わる
新築工事では下地から設計できるため、どの工法も選択可能です。
改修工事では既存防水層の状態・含水率・厚みによって使える工法が制限されることがあります。
特に下地に水分が多い場合は通気緩衝工法(ウレタン)やシート防水の機械的固定工法が向いています。
3.ライフサイクルコストで判断する
初期費用だけでなく、耐用年数・定期メンテナンス費用・次回改修コストを合わせた「ライフサイクルコスト」で比較しましょう。
初期費用が安いウレタン防水でも5〜7年後にトップコートの塗り替えが必要です。
長期保有の建物なら耐用年数の長いアスファルト防水も候補に入れてみてください。
4.複数の専門業者から見積もりを取る
建物の工事は最低でも2社以上の専門業者から相見積もりを取ることをオススメしています。
複数の業者から見積もりを取ることで、適した工事が見えてきます。
なお、極端に安い見積もりは材料の品質や施工範囲に問題がある可能性があるのでご注意ください。
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屋上防水工事は、建物を守るための最重要メンテナンスと言っても過言ではありません。
4つの工法それぞれに特性と得意分野がありますので、建物の構造や状態、ご予算などを軸に最適な工法を選びましょう。
当社、横須賀市の株式会社ITSは、建物の状態はもちろん、お客様のご希望内容やご予算に合わせたベストなプランを提案します。
ご相談、現場調査、お見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。























